現代の名匠が繰り出す卓越した技を集約改作実技集の決定版　

盆栽は美しい輪郭を作るために膨大な時間を費やして剪定・針金かけ等の作業が施され、樹形の修正が図られます。さらに、必要に応じて大幅な正面・角度変更や太幹曲げ、樹芯切断といった大掛かりな作業も行なわれます。「改作」と呼ばれるこういった樹形変更作業は、盆栽の価値評価を高める上で避けては通れないものと言っても過言ではありません。 本書は現代の盆栽界を代表する名匠・トッププロの改作実例集です。名匠が盆栽を「改作」する理由、さらには理想の姿を実現するために繰り出されるプロの技術を詳細に解説。A4判オールカラーで見やすさも考慮された盆栽技術書の決定版です！

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目　次　

木村正彦改作選

◆神様の樹　明星山最後の逸材 樹齢2000年の真柏　銘「飛龍」 栽界の神の手で今甦る!

◆名匠・木村正彦を世に知らしめた改作 真柏　銘「登龍の舞」

◆木村正彦の豪胆な切り込みが生み出した風格 杜松　銘「白帝」

◆天地逆転の真柏 枯死寸前から奇跡の復活

改作実技編

◆実技/寺川宝積 屈曲する水吸いの動きに魅せられ、 堅牢な一位の天然素材に挑む

◆実技/小川敏郎 基細の赤松古木 自然味に従う樹形構想で改作

◆実技/藤川政幸 黒松模様木改作 単調な幹を幹曲げで見所に変える

◆実技/秋山　実 ジン芸を綾なす枝を感性で引き立てる 真柏表裏逆転

◆実技/漆畑大雅 庭木サイズの巨大赤松 盆栽樹形に導くための幹枝操作

◆実技/山本美千代 全方向から見ても同じ黒松 枝の中に隠れていた一つの美点を抽出

◆実技/井浦貴史 新木改作・追跡1年半　 四国一位　野趣を引き出す彫刻の妙

◆実技/田中淳一郎 文人か模様木か 腰高の赤松を再生する幹曲げ改作

◆実技/近藤暁生 まとまりのない凡庸とした株立五葉松 子幹の切断で風を呼び込む

◆実技/鈴木伸二 五葉松文人 枝枯れを機に、新たな落ち枝を引き出す!

追跡実技編

★名木継承history★

○真柏　銘「昇天の龍」 　愛好家が作り上げたシャリ彫刻の芸

○吉田茂元首相遺愛の欅 　枝の吹かせ直しで庭木から盆栽へ　

○五葉松　銘「雨やどり」 　幹を埋めたことで得られた古木の風格

○杜松　銘「龍神」 　山採り時に残された太根切断で名木へ

○五葉松　銘「月越の松」 　永き年月が嫌味を個性へと昇華させた

◆実技/今井千春 21年の歳月が感性を変えたか? 真柏追跡・角度変更から表裏逆転へ、2度目の改作

◆実技/小林國雄 黒松　銘「翔鶴」 古木の追い込みにみる黒松継承の難しさ

◆実技/古部哲志 故・岩?大藏氏遺愛樹　五葉松　銘「大龍」 不慮の事故からの再生を図る

◆実技/西川智也 黒松追跡5年 国風入選樹からさらなる高みを目指す決断

◆実技/吉井雅規 畑上げの皐月“紫龍の舞” 畑上げからの枝づくり 追跡17ヵ月

創作実技編

◆実技/木村正彦 一塊の石から生み出す創作盆栽の真髄

◆実技/竹山　浩 楓の寄せ植え 主木を変える寄せ直しで林景を再生

◆実技/石井浩樹 五葉松石付創作 細幹の風情と古さを活かした風景の創出

◆実技/石井治美 石付楓の寄せ直し 継承樹に下した決断と将来に向けての布石

◆実技/礒部繁男 皐月石付新創作 作家のこだわりを石上に描き出す!